イトウ先生のTipsnote InDesign CC 2014・元のレイヤーに戻してグループ解除

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【 InDesign CC 2014 の新機能:元のレイヤーに戻してグループ解除 】 

今回のブログは、InDesign CC 2014の新機能から「元のレイヤーに戻してグループ解除」をご紹介します。
この機能は、待望といえば待望という機能かもしれませんが、他のアプリケーションにも搭載されるとうれしい機能でもありますので、ブログで取り上げてみたいと思います。
機能的には名前の通りの機能で、グループ化したオブジェクトをグループ解除したときに、それぞれのオブジェクトを元々そのオブジェクトが存在したレイヤーに戻す、という機能ですが、レイヤーを記憶してペーストの機能と組み合わせて使用すると、各オブジェクトの管理とレイヤーの管理を同時に行えるため、データ制作に役立つ機能かと思います。

さっそくやってみよう!

InDesign上のデータを作成する際、目的に応じてレイヤーを分けて制作することも多いかと思います。例えば、各ドキュメントごとに異なる画像とテキストをレイヤーで分けて管理したり、またテンプレート的に使用する柱やノンブルなどは、マスターオブジェクトとして別のレイヤーにしたり、という形です。
このとき、別々のレイヤーに存在するオブジェクト同士を選択してグループ化すると、グループ化した後のオブジェクトは、それらのオブジェクトの最上位階層にあるレイヤーに統合されます。

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これまでは、これらをグループを解除すると、グループ解除したオブジェクトはそのまま最上位レイヤーの中に存在してしまい、グループ化してしまったためにレイヤーで管理していた意味がなくなる、という状態でした。
InDesign CC 2014の2015年2月リリース版より、「元のレイヤーに戻してグループ解除」という機能が追加され、この機能がデフォルトでONになりました。この機能は、レイヤーパネルのパネルメニューより確認できます。

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そのため、異なるレイヤーに存在していたオブジェクトをグループした後、グループ解除しても、それぞれのオブジェクトは元々存在したレイヤーに対してグループ解除されるようになりました。

ドキュメントをまたぐ場合

InDesignには以前より、「レイヤーを記憶してペースト」という機能があります。
この機能も名前通りの機能ですが、コピーしたオブジェクトをペーストする際、この機能がONになっているとそのオブジェクトが存在したレイヤー内にペーストする機能で、たとえペースト先として他のレイヤーを選択してペーストした場合でも、元々存在したレイヤーに対してペーストされ、また、同じレイヤーが存在しない場合(他のドキュメントに対してペーストする等)は、そのオブジェクトが存在したレイヤーを新規で作成してペーストする、という機能です。

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今回の「元のレイヤーに戻してグループ解除」の機能と、「レイヤーを記憶してペースト」を併用する場合ですが、単にグループ化したオブジェクトを、他のドキュメントにペーストした後グループ解除しても、レイヤー構造は継承しません。

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コピーペースト時に、他のドキュメントにレイヤー構造を継承したい場合は、グループ化する前のオブジェクトを「レイヤーを記憶してペースト」がONになっている「他のドキュメントに」先にペーストしてしまい、レイヤー構造を先に作っておく必要があります。その後であれば、グループ化後に「元のレイヤーに戻してグループ解除」することで、この機能が働きます。

なお、この関係性は、ライブラリを経由した場合も同様になります。レイヤー構造を他のドキュメントにも移行した場合は、ライブラリにオブジェクトを登録する際に、「グループ化せずに」レイヤーの異なるオブジェクトをまとめて選択したままライブラリに登録し、「レイヤーを記憶してペースト」がONになっている状態でライブラリからドロップして、レイヤー構造を作成することを先に行っておきます。

Illustratorにもこれと同様の機能で、「コピー元のレイヤーにペースト」という機能があり、また、ネストレイヤーというレイヤー構造は InDesignと同じものがあるため、今後この「元のレイヤーに戻してグループ解除」という機能はIllustratorにも搭載されるかもしれません が、いずれにしてもこの機能のおかげで、「レイヤー構造を崩さずにグループ化とグループ解除が可能になった」という点では非常にメリットがあると思います ので、ぜひCC 2014をお使いの方は最新版にアップデートして使ってみてください。

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